密着取材 15日目 晴れ
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カリブ
そのまま次のスクープ探しへ出てしまうところだった。
ひとまずちびんずは置いておいて、私は急いでタマゴの後を追った。
しかしまぁ、見れば見るほど寂しい背中である...
つい近づいて「とりあえずおつかれさん」と肩を叩いて一杯誘いたくなる程だ。
冷蔵庫に向かうとばかり思っていたが、どうやら違うらしい。
タマゴは海の方へと向かって歩いてく。
さほど広くは無い浜辺に着くと、木製の座れるベンチが目に入った。
ちょこん、とベンチに腰掛け夕日を見つめるタマゴ。
過ぎた事は気にするな、タマゴ!
広く大きな心を持て!
そんな願いも込めて、タマゴには私のお気に入りである雄大な海の名を借りて「カリブ」と名付けたのであった。