密着取材 32日目 晴れ
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絶体絶命げんぞう
ポット犬に抜かれ、突風で飛ばされた挙句、今度はラクロスのスティックで飛ばされた。
げんぞうは泣いていいと思う。
私はもう一度げんぞうを追って花壇へと戻る事にした。
げんぞうも大変だが、何度も往復させられる私の身にもなって欲しい。
愚痴をこぼしている間に花壇まで到着。
が、げんぞうは見当たらない。
花壇の家に入ってしまったのだろうか。
その時だった。
空からげんぞうが落ちてくるのが目に入った。
プロペラも回していないので、地面まで急降下している!
このままではマズい。
そもそも私より先に飛ばされておいて、私が花壇に到着するより落ちてくるのが遅いとはどういう事だ。
どんだけ上まで飛ばされていたというのか。
どかんさんの腕力は尋常じゃない。
と、冗談を言っている場合では無い。
げんぞうをなんとかしなければ。
しかし、野生の生き物に触れる事はタブー・・・
このまま黙って見送るしかないのか。