密着取材 53日目 晴れ
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ちびんずの帽子
一体全体どういう事なのだ。
とっさにとった行き当たりばったりな変装がバレなかった。
いや、変装と言えるレベルですら無い。
私は縮まって、頭に帽子を乗せただけだ。
容姿は明らかに違うし、何故ごまかせたのだろうか・・・
ひとまずこの場を離れよう。
寝ているムラサキに返す為、被っていた帽子を手に取る。
・・・もしかして、この帽子!?
ちびんずはこの帽子と帽子の色でお互いを認識しているのだろうか。
まさかとは思うが、原因がそれしか思い当たらない。
帽子をムラサキへと被せると、私もそそくさと出口へ。
3人に気づかれない様に、ティーポットの家を後にした。