密着取材 24日目 晴れ
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紅茶の行方
カップを持ったちびんずがポット犬を囲んでいる。
楽しそうにポット犬の周りをグルグル回っている。
それにしても室内に漂う花の良い香りはどこからきているのだろう。
ちびんずにしても空のカップを持つのは良いが、肝心のティーはどうするのだろうか。
それともこれは何かの儀式で、新しい生き物でも召喚しようとでも言うのか...
あれこれ考えている内に、ちびんずに囲まれたポット犬も回り出した。
ちびんずが回る。ポット犬が回る。私の頭の中も回る。
仕方が無いので私もその場で回っておいた。
馬鹿なことをやっていると、急に5匹は動きを止め、ちびんずがカップを高く掲げた。
生唾を飲んで見守る私。
続けてポット犬が上を見上げたかと思うと、ちびんずのカップに向け勢いよく、口からティーを注いだのであった。