密着取材 44日目 晴れ
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ドーナツ型の大きな木
カリブに置いていかれながらも、やっとこさふもとまで到着。
もう当分、登山なんてしたくない。
山のすぐ側、西に位置する所には森らしき場所があった。
ここは以前、冷蔵庫の家まで来た時にチラッと見かけていた場所でもある。
今こうして実際に目の当たりにしてみると、森と呼ぶにはすごく小さい。
ひとつひとつの木は大きく、立派なのだが生えている本数は少ない。
そして最大の特徴は、木が円を描くように輪を作って生えている事だ。
驚いた事に、木と木の枝が手を繋ぐ様に繋がっている。
私は誰も居ない事を確認すると、円の中央に立ってみた。
なんだろう・・大きな木に囲まれたこの場所は、とても神聖な空気が流れている様な気がする。
木には果物が実り、小鳥達が絶えず囁いていて心地良い。
げんぞうの花壇の家周りの花畑とはまた違った心地良さだ。
ここもまりいずめいとのまだ見ぬ住人が、立ち寄っているのかもしれない。
新しい出会いを感じさせる不思議な場所であった。