密着取材 57日目 晴れ
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蛍のランプ
これだけ明るければ十分だろう。
幸い洞窟内にもキレイな水場はあるので、問題なく適応してくれそうだ。
私はかばんの中からガラスボトルを取り出すと、蛍数匹をそっとビンに詰めた。
蛍の明かりのおかげで、帰り道はペンライトも必要なかった。
洞窟まで戻ると、ビンを開けて全て解き放った。
洞窟内をフワッと明るい光が照らし、花畑の時と同じ様にキレイだ。
これでひとまず拠点の準備は完了。
暗い夜も安心して過ごせる。
ボーッと光る蛍の明かりを見つめながら、私はいつの間にか眠りについていた。