密着取材 9日目 晴れ
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島を駆け抜けて
朝だ。
海が運ぶ、さわやかな潮風が心地良い。
昨日は正直、どうなる事かと思った。
どかんさんと謎の見詰め合いを振り切って、私は灯台に逃げ帰ったのだ。
幸い追いかけて来る様子も無かったので助かった。
しかし、まりいずめいとの住人に見つかってしまったのは予定外だ。
大丈夫だろうかと私は心配になったが、考えていても仕方が無い。
私はただ、前に進むだけだ。
今日は少し遠くまで出てみよう。
ポット犬の住むオブジェを横目に突っ走る。
右手には湖も見えた。
そのまま道なりに進んで行くと、どうだろう。
右手にティーポット、左手の少し遠くには冷蔵庫の様な大きな建物がそれぞれ見えてきた。
今までの例でいくと、どちらにも住人がいるのだろう。
私はもう驚かない。
どちらを先に偵察するか少し迷った末、私はティーポットへと向かうのであった。